仕事を辞めたい時に労働基準監督署へ相談する
時々、ニュースである企業が、労働基準監督署から厳しい指導を受けたということを耳にすることがあります。これはどのような時でしょうか？
それはその企業がブラック企業だった場合のことです。
そう、もしあなたが今の仕事を辞めたいと苦しんでいた時には、労働基準監督署に相談するという方法があることを覚えておくといいでしょう。
この数年の間に、ビジネス業界は大きく変わってきました。
法定の上限時間を大幅に超えるような労働を、社員に強制させたり、残業代は支払わないなどの労働環境の問題が、かなり改善されてきたのです。
しかし、企業の中にはこのような問題を全く無視して、昔ながらの重労働を社員に求める所が後を絶たないのです。
しかも、業務命令に従わなかった場合は、解雇ということまでちらつかせて、教養していきます。業務命令というよりは、”強制労働”と言った方がいいかもしれません。
まさにパワハラとしか言いようがないのですが、このようなことが横行している中で、社内の誰に相談しても一向に改善される様子がない。
特にワンマン経営者体質の企業であれば、このようなことはあり得る話です。
この時にこそ労働基準監督署に相談すべきなのです。
仕事を辞めたいと思う前に労働基準監督署へ
もし、仕事を辞めたいと思い始めて社内で相談できる人や部門がない場合は、労働基準監督署に相談することをおすすめします。
労基署は、各企業の労働環境を是正する指導を行っています。これは是正勧告という形で、対象となる企業に違法な業務実態を改善することを求めるものです。
場合によっては、立ち入り検査が入る場合もありますが、悪質な企業になると、あくまで「勧告」であり、法的強制力がないことで無視し続けるところもあります。
しかし、再三の呼びかけに応じていないと、そのうちに書類送検されてしまうこともあるのです。その結果、その企業は裁判沙汰になる可能性あり、社会的な信用を失墜させてしまうこともあるわけです。
このようなことから、多くの企業は労働基準監督署の存在を恐ろしく見ているのです。
そのために、社内でパワハラ的なことやブラック企業的なことを強要された場合は、一度相談してみた方がいいのです。
仕事を辞めたいという理由は、人によってさまざまです。
最近はやっているようなキャリアアップ目的のために、今の仕事を辞めることは、むしろいいことです。
しかし、仕事のやり方や進め方、あり方に問題があり、違法性のあることだと思ったなら、労働基準監督署を訪ねてみることです。
